国立西洋美術館
北斎とジャポニスム
誰もが知っているような画家が北斎に影響をうけ作成された作品がこんなにもあるなんて知らなかった。比較しながら鑑賞できるのも良いですね。今年はあちらこちらで北斎を取り上げた展覧会がありますが、それぞれにテーマが違い、色んな角度から北斎を楽しめる年。嬉しいですね。
みなさんは中野京子さん著書の「怖い絵」という本はご存知ですか?
中々の印象的な表紙です。
これ。絵的には別にグロテスクではないし、どこが怖いんだろう・・・?って気になるこの感じ。
この「怖い絵」は美術書としては異例の大ヒットをしており、本屋さんでもよく平積みされているので、一度は表紙を目にしたことがあるのではないかと思います。
実は、現在この「怖い絵」シリーズで紹介された絵画、版画などを集めた展示、「怖い絵」展が開催されております。
展示の内容は全部で6章に分かれており、1章は「神話と聖書」、2章は「悪魔、地獄、怪物」、3章は「異界と幻視」、4章は「現実」、5章は「崇高の風景」、6章は「歴史」となっています。
この展示での目玉はやっぱりポール・ドラローシュの「レディ・ジェーン・グレイの処刑」です。
こちらの作品は「怖い絵」シリーズの「泣く女編」の表紙でも使用され、展示の広告でも大々的に使用されています。
実物の絵画は縦2.5メートル、幅3メートルと、もの凄く、迫力があり、
尚且つ、質感が本当にリアルで、かなり惹きつけられるすごい作品らしく紙やwebでは感じられない迫力なので、絶対会場にて実物を見た方が良いと思われます。
最後に、この展示の面白さは、「怖さ」ではなく、めっちゃくちゃ知的好奇心を煽ってくるところだと思います。
絵画を見た時の「どうして怖いの?」という気持ちが絵画への興味を掻き立ててくれるので、
普段、美術館へ足を運ばない人や絵画の知識がない人でも十分に楽しめるかと思います。
是非、皆さん会場に足を運んでいただきたいです!
怖い絵 という本を読んだことがなくても知っている、聞いたことはあるという人はかなりいると思います。
この本を読んでいた時、それが展覧会になるなんて夢にも思いませんでした。なので開催を知った時は嬉しいのに加え驚きすぎて実現させたことに感動しました。〇〇美術館展など一か所からまとめて借りてくる展覧会が多い中、この単純そうで実は難しい抽象的なテーマで世界各地から作品を集めたのですからとてつもない苦労だったのは想像に難くありません。メインの作品を来日させただけでも快挙だと思います。そんな展覧会を有難く鑑賞させていただきたいと思ってます。主催者には拍手を送りたいです。